破落戸雑記

無銘の破落戸が綴る雑記

PENTAXフィルムカメラ体験会に参加してきた。

12月上旬に参加したフィルムカメラ体験会の振り返り。当日はレンタルの645NⅡ/FA645 75mmに加えて、私物のK-3Ⅲ/FA28mmを持参しデジタル機で撮り歩きつつ、ここぞという場面でフィルム機と向き合う形にした。

貸出時にKodak GOLD200が一本付属するので、追加で買い足してたくさん撮ろうかとも考えたが、もしフィルムが余った場合の使い道に困るので取り止めた。なおフィルム不足が叫ばれるこの時期にブローニーのGOLD200はヨドバシで普通に在庫があり驚いた(11月下旬当時)

ところでメーカーが主催してフィルムカメラを貸し出すイベントにどんな思惑があるのかと思っていたら、「新規でフィルムカメラを開発する(検討に入った)」というリリースを出したのだから驚き。自分はモノ作りに関わる人に最大限の敬意を持っているつもりだし、ペンタックスのファンとしては新しいチャレンジは応援したいが、いちユーザーとしては冷めた心持ちでいるのが正直なところ。遅々として進まない製品開発、展望の感じられない後継機などなど、の話は置いておいて。

pentaxofficial.com

www.ricoh-imaging.co.jp

当日は昼過ぎに雲が抜け午後いっぱい晴れ、予報通りだったものの四谷へ向かう途中はドン曇りでヒヤヒヤした。レンタル時間は4時間、微妙な長さなので新宿界隈をブラつくことに。基本は付近を流れる紅葉川を遡上する方向に進み、その後はアドリブ。川、と言っても水が流れている訳でも分かり易い暗渠道でもない。少々盛り上がりには欠けるが、地形の高低差はあるので小まめに行き来して視点のマンネリ化を防ぐよう心掛けた。中判で撮ったカットはたった15枚、目立った失敗も無いので全て載せる。その前後にK-3Ⅲのカットを組み写真にして載せていく。

この辺りは高校受験で何度か来た場所で思い出深い。(盛大に落ちた) 奇しくも紅葉川の支流の一つが近くから端を発するので向かった。地形や街路のアウトラインから川の名残は辛うじて感じられるが限りなく薄い。

行程の後半は陽が傾き、高い建物の間を歩く間はなかなか箸が進まず厳しかった。四ツ谷の駅前まで出ると視界も開け、斜陽も効いてくる。むしろもう少し残弾を残しておけば、と思ったほど。K-3Ⅲで撮り進めながら、残り数枚をどう使うかを悩む。結果として「ここぞ」という場面は遠景が多かった。

最後はクラブハウス向かいのコモレ四谷から。市ヶ谷の電波塔に始まり、終わる半日だった。何よりの感想として645NⅡとFA645 75mmはとてもいい機材だった。ピントリングのトルク感、グリップの握りの深さ、広大なファインダー、これらの素晴らしさは特に印象深い。最初こそ手ブレを恐れて戦々恐々とシャッターを切っていたけど、徐々にマジメに一枚を撮るマインドに変化していき幸いにも露骨なミスカットが無かったのは嬉しい。なかなか触れることのできない機材なので、短時間ではあるもののこうして扱うことができて良かった。どうしても機材厨のきらいがある自分なので「中判欲しい...」なんて血迷う一面もあるけれど、どうにか写欲に転換して手持ちのカメラを愛で、日々持ち出し撮ることで解消できるよう心掛けたい。