破落戸雑記

無銘の破落戸が綴る雑記

文化的な休日。

今日は友人宅にてレコード試聴会から(徒歩圏なので散歩も兼ね) 21_21 DESIGN SIGHTで開催中「もじ イメージ Graphic 展」の鑑賞と、久しぶりに吸収尽くしの一日だった。


展示は近年の商業デザインを中心にしつつ「文字の伝来」を掴みに、謂わゆる西洋発のタイポグラフィとの関係性や独自発展の軌跡など、文化的な立ち位置を推し量ることができる充実した展示構成になっていた。また展示物へのキャプションは批評的な内容を出発点にしつつ、会場の外に出れば我々の生活に密接に関わるそれらの"デザイン"を積極的な捉え方に導いてくれる内容になっていた。"いらすとや"の取り扱いは特に印象的。

上堀内浩平氏の"仕事"はてっきり間近で見られるものと勘違いしていたのでグヌヌ…


タイポグラフィ年鑑は自分の生まれ年の一冊を、めちゃくちゃカッコいい。巻末に当時の会員情報(大抵は事務所の連絡先等)が書かれているのを流し見る中に、ちょーご近所の住所が。二十数年を挟んでの親近感… 当時はそういうのが明け透けだったらしい、というのは少々雑な捉え方やも。

ギャラリーショップで目に留まった本がこれまた凄い良かった。他の客が「表紙と中身全然違った」と言っているのが気になり捲ると確かに… まえがきやタイトルも無い、著者である書家によるモノクロのスナップがひたすら続く内容に衝撃を受けた。ただ後段に書かれた解説は、書や字に関して探求している友人との話が膨らみそうな内容で、面白い結果に落ち着いた。(展示の図録も抜かりなく)


レコード試聴会の話も少し。かれこれ1年以上追っかけ続けている"ぼっち・ざ・ろっく" アニメというコンテンツに収まらず音楽方面への広がり著しく、その一つがLP盤の発売。友人宅に再生環境が整っているのをいい事に注文していた物が年末に届き、満を持して聴くことができた。あっという間に片面聴き終わってしまうから意外と慌しかったり、改めて歌詞カードを読み返したり、消費するのではない音楽を聴くための時間は贅沢だ。